【いちばん詳しい解説】AO入試とは?
AO入試とは?合格するための対策や評価ポイントについて解説
こんにちは。Loohcs代表の嶺井です。このページは「AO入試の対策」をしようとしている受験生や、「AO入試とは何か?」知りたい人に向けて書かれています。
AO入試に10年以上関わってきたプロ講師たちが複数人で「いちばん詳しく」「できる限りわかりやすく」伝えているので、ぜひブックマークして、読んでみてください!
2024/08/22により分かりやすく更新しました!
今回の記事は、
- AO入試ってどんな入試なのか
- 評価ポイント
- 合格率
- 出願条件
- 選考方法
- 受験スケジュール
などのAO入試を受験する上での基本情報を知って頂けるように解説していきます!
AO入試とは?
AO入試とは、出願書類や面接、小論文などの試験を通して、大学のアドミッション・ポリシーに合った受験生を合格させる入試方式です。
AO入試の本質
AO入試をわかりやすく説明するなら、大学側の「こんな学生がほしい!」という想いと、受験生の「大学で◯◯をやりたい!」という想いをマッチングして、合否を決める入試です。
AO入試で合格する人はどんな人?
AO入試で合格する人は、「アドミッションポリシー」にまとめられています。詳細は後述しますが、AO入試は、大学側が求める人材を、多角的に評価する入試ですので、アドミッションポリシーが最も重要なのです。
アドミッションポリシーとは
アドミッションポリシーは「大学が求める学生像」について記述されたガイドブックのようなものです!
アドミッションポリシーはそれぞれの学部や学科ごとに規定している大学も多く、大学、学部、学科によって求められる基準が違うことがわかります。将来はグローバルな舞台で活躍したいのか、テクノロジーを活用した豊かな社会を実現したいのか、地域社会に貢献したいのかなど様々です。
そのため、受験生はアドミッションポリシーをしっかりと理解することで、出願先の大学で自身の学習意欲が満たされるかどうかを知ることもできます。そのため、AO入試を受験するまえには必ずこのアドミッションポリシーを読んでみてください。
具体的なアドミッションポリシーの活かし方や対策法は以下の記事で解説しています。
AO入試の名前の由来と歴史
AOとは「アドミッション・オフィス」の略で、入試事務局のことを指します。元はアメリカの入試方式が元になっていますが、教授が直接受験生を評価することが多い点など、日本のAO入試はアメリカのAO入試と異なる部分も多くあります。日本で最初に始めたのは、慶應義塾大学で、新しい人材育成を目指して1990年に設立した「SFC(湘南藤沢キャンパス)」が日本流のAO入試・総合型選抜・推薦入試を作ったと言えるでしょう。
ほとんどの大学が利用し、7人に1人がAO入試で大学に進学している
その後、AO入試は全国に普及し、毎年受験者数も学部数も増え続けています。なお、2020年の大学入試改革のあと、2021年4月以降は「総合型選抜」が正式名称となり、2023年には全大学の85%で導入され、受験生の15%(約7人に1人)が利用しています。
なお「AO入試」は「総合型選抜」に名前を変えたのですが、大学側(アドミッション・オフィス)が「アドミッションポリシー」を通じて受験生を選抜するという、本質的な部分はまったく変わっていません。
推薦入試も加えると「99%の大学」「半分以上の受験生」が活用
推薦入試(学校推薦型選抜)も、学力以外を評価する点で本質が同じです!
半数がAO入試・推薦入試を使っている時代ですから、正直つかわないともったいないですね。
参考:https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2020/1414952_00005.htm
一般入試や学校推薦型選抜・指定校推薦との違い
AO入試(総合型選抜)は、一般入試や学校選抜型入試(指定校推薦)と受験スケジュールや評価方法など異なる点が多いです。特に出願条件が大学側から設定されることも多く、「一般入試と違ってそもそも出願できないことがある」点には注意が必要です。一般入試ではあまり読まないと思いますが、「募集要項」を丁寧に読んでおくことが重要です。
項目 | AO入試 (総合型選抜) | 学校推薦型選抜 | 一般入試 | |
---|---|---|---|---|
公募制推薦 | 指定校推薦 | |||
主な受験時期 | 9月〜12月 ※大学によっては1〜3月にも実施 | 11月〜12月 | 11月〜12月 ※学校内で誰を推薦するか決める締切が早い場合もあります | 1月〜3月 |
合格者の特徴 | 偏差値にかかわらず逆転合格もよく起こる。 | 総合型と指定校の間に近い。 | 評定平均や校内順位など日々の学習態度が重要。 | 学力偏差値で合否が決まる。 |
出願条件 | 大学による | 大学による | 学校長の推薦 | 特になし |
併願 | △(大学による) | △(大学による) | 難しい | 複数可能 |
評価方法 | 出願書類+面接 +小論文などの学力検査 +ほか特殊方式の入試 | 出願書類+面接 +小論文などの学力検査 +ほか特殊方式の入試 | 学校内での選抜、面接 | 共通テストや個別入試などの学力検査 |
学校の推薦 | 基本的に必要ないが、 調査書は必要。 | △(大学による) | 必要 | 不要 |
ルークス志塾のHPでも、さまざまなお薦め大学や、出願条件で検索できる機能を用意していますので、以下を活用してみてください。
逆転合格が日常的
さて、もう一点、重要な点は、AO入試は「学力偏差値的には逆転合格と言える」ような合格が日常的だということです。基礎学力を使った一般入試と比べると、逆転合格がよく起こる入試ではありますが、合否が一般入試以上にブレます。そのため、AO入試を利用する場合は、複数大学の併願を活用して計画的に受験に挑むことをお勧めします。
AO入試の特徴をもっと詳しく
最大の特徴は「学力+アルファで受験生を多角的に評価する」こと
大学側が欲する学生は、大学や学部によって様々なので、「アドミッションポリシー」により、意欲、経験、実績など評価したいことを定義していることは先に述べました。この、すでに持っている学力だけでなく、学力+αの部分で、大学での学びの意欲や、これまで熱中して取り組んできたこと、将来のビジョンなどを多角的に評価する点が最大の特徴です。
学力+意欲で評価されると考えればわかりやすいです!やる気次第で学力だけではいけない大学にも合格できますよ!
学力以上の大学に合格できるチャンスが多い
この、AO入試最大の特徴である「学力以外も見て合否を決める」ので、学力以上の大学に合格できるチャンスが多いことにつながっています。ただし、実際に出願のため対策するのは、それなりに大変だということには注意が必要です。出願書類に加えて、面接の中でプレゼンテーションを求めたり、試験で課す大学も珍しくありません。
対策にあたっては、あなたの光る長所は何かを理解し、それを最大限魅せていくことが大切です。
AO入試のメリット
受験の回数が増える
AO入試は、専願の大学もありますが、併願ができる場合もあります。
更には、AO入試で不合格だった場合には、一般入試でも同じ大学に挑戦することができます。志望する大学の受験の機会を増やしたいという人にはおすすめです。
倍率が低い場合もある
きっと受験生の皆さんの中には「AO入試って本当に受かるの?」と疑問に思う方もいることでしょう。
実際に、一般入試よりも倍率が低い学部も存在します。
AO入試は、学力だけでなく、個性や特別なスキルなど多角的に評価されるので、あなたが目指す志望校は、もしかするとAO入試の方が狙い目かもしれません。
ルークス志塾のホームページでは、各大学の倍率や合格者数の最新情報をまとめていますので、計画的、戦略的に受験を考えるためにも是非ご覧ください。
対策を通じて将来のビジョンを明確にできる
総合型選抜では、大学で何を学びたいか、更にはそれを将来にどのように繋げていきたいかを大学に伝える必要があります。
つまり、高校生の段階で、自分自身や社会のことについて深く考えることになります。
高校生のうちにこうした経験をすることは、大学生活をより有意義に過ごすという意味でも意義のあるものになるでしょう。
AO入試のデメリット
簡単には合格できないこと
AO入試は、勉強をせずに簡単に合格できるというイメージをもっている人もいるかもしれませんが、必ずしも簡単には合格できません。
倍率が低い大学ばかりではありませんし、倍率に関わらず、大学ごとに研究をし自己分析を重ねて、対策をする必要があります。
また、出願の時期が早いため、のんびりしていると間に合わないことになります。
興味を持った時点ですぐに調べたり、対策を始めたりしましょう。
より本質的なメリットデメリットについてはこちら
ルークス志塾では、合格者を多数輩出しています!
ルークス志塾では慶應義塾大学や早稲田大学、上智大学・GMARCHに数多くの合格者を輩出しています。
大学ごとの適切な対策を取ることで、難易度の高い大学でも合格を掴み取ることが十分に可能です。2022年度には慶應義塾大学への合格者は124名で、なんと10年連続で最も合格者を輩出しています。
ルークス志塾内での傾向として、評定が高い人や英語資格を準1級以上所持している人の多くが合格していますが、評定や英語資格を所持していなくても、自分の興味分野を長い間真剣に学んできた人などが有利な傾向にあります。
どんな受験生が実際に合格しているか気になる方は、ぜひルークス志塾の無料相談会にご参加ください。
校舎では、合格者の志望理由や活動実績、資格、評定平均などを知ることができ、活きた情報を得ることができます。
AO入試の出願条件をチェック!
ほとんどの大学・学部では出願するための条件が設定されています
AO入試の募集要項の中には、評定や英語資格などの条件をクリアしていないと出願できない学校もあります。皆さんも、自分がどの学校に出願できるかを応募要項などで確認してみましょう。
評定が低くても挑戦できる大学・学部もあります
高い出願条件が課されている大学がある一方で、評定の基準や英語資格がなくとも出願できる大学・学部も存在します。つまり、これまで高い評定や英語能力を獲得できていなくても、総合型選抜で合格することが可能です。また下記表のように、3.8〜4.0以上の評定がある人は、出願校の幅は広がります。評定は高ければ高いほど有利にはなるので、まだ評定をあげられる見込みがある人は、在学高校の定期試験で高得点が取れるよう、勉強に力を入れることも総合型選抜で合格を掴み取るために重要な対策であると言えます。
評定条件 | 大学 |
3.8以上 | 立教大学 明治大学 など |
4.0以上 | 上智大学 青山学院大学 ICU 慶應法FIT・B方式 慶應文(4.1) など |
評定条件なし | SFC FIT・A方式 中央大学 立命館大学 国立大学 など |
※学部によって一部例外もあります。詳しくは各大学の応募要項を確認してください。
高い英語資格があると有利
さきほども記述しましたが、出願条件に英語資格がない大学も多くあります。ところが、英検2級・準1級以上の英語資格を取得していることは、AO入試において有利な要素となります。
英語資格が特に重要視される大学として有名なのは、上智大学です。上智大学公募推薦の出願には英語資格の条件があり、基本的に2級または準1級程度の実力が必要となります。英検だけでなくIELTSやTOEFLなど自分に合った英語資格試験を見つけて、計画的に英語資格を取得する必要があります。
活動実績はいつから作っても遅くない
AO入試では「部長などの立場を経験していなければいけない」「スポーツや文化コンクールで表彰されていなければいけない」ということはありません。そのため、対策を始める時点では実績がなくても大丈夫です。自分が本当に興味のあることに関して、今から活動実績を作っていきましょう。実際にルークス志塾生も入塾した後に同じ受験生である仲間から刺激を受け、イベントに参加したり開催したり、さらには興味分野の専門家に話を聞きに行ったりすることで、十分にアピールできる活動実績を積み重ねています。
AO入試に向いている人の特徴
上記の出願条件から考えると、AO入試に向いているのは、まず評定平均が高い、英語などの資格を持っているなどのスキルのある人だということができます。
また、部活動や課外活動など実績になるような活動をしている・そうしたことに興味がある人、大学で学びたいことがはっきりしている人などにもおすすめです。
一般入試はコツコツ勉強することが大切ですが、自分の好きなことを頑張って大学受験も合格していきたいと思っている人は、AO入試に挑戦してみる価値ありといえます!
AO入試の選考方法とは?
では、具体的にAO入試においてどんな試験が課されるのかを見ていきましょう。
1次試験は書類審査
- 志望理由書
- 活動報告書/任意提出 (例:慶應SFC、立教大学など)
- 課題論文
(大学側が設定したテーマに沿って小論文を書き、出願書類として提出する)
2次試験は実践型
- 小論文
- 講義理解力試験(教授の講義や動画を見てから小論文を解く試験。レポート等が課される大学もある。)
- グループディスカッション(設定された議題を受験生3〜4人のグループで議論し、その議論での様子で評価される試験)
- 面接(個人面接、集団面接)
- プレゼンテーション(限られた時間内で、自己PRや志望理由を伝える必要がある。また大学によっては、社会問題に対する解決策を問うところもある。)
このように、一様に出願書類、二次試験といっても各大学によって課される試験が異なります。それぞれの試験の対策法も勿論異なるので、早い段階で志望校の応募要項を見て、どんな試験が科されるのかを確認しておきましょう。
AO入試特有の、学力に対する審査としては、講義理解力試験などが挙げられます。更には、共通テストの受験が追加で課せられる場合も増えてきています。
AO入試の大まかな受験スケジュールを確認!
AO入試は一般入試や指定校推薦入試よりも前に行われます。
AO入試の受験の流れを大まかに把握し、一般との併願などの受験スケジュールを計画する際に役立てるのが良いしょう。
募集要項公開・エントリー開始 | 6月〜8月 |
出願開始 | 9月〜 |
二次試験 | 10月〜12月 |
合格発表 | 10月〜12月 |
入学手続 | 12月〜 |
※大学により異なります。
ルークス志塾ではAO入試のサポート体制が万全!
今回は、「AO入試って何?」という疑問にお応えすべく、AO入試についての基本情報をまとめました。AO入試の方式は大学によって異なるので、より深く知るためには各大学の応募要項やホームページを欠かさずチェックしましょう。
ルークス志塾では、無料相談会や無料体験授業で、併願など受験戦略の提案や、個々の状態に合わせた対策の提案などを行っています。ぜひ気軽にお問い合わせください。総合型選抜に興味を持った方は、下記の申込フォームから、無料相談会や、無料体験授業にお申し込みください!
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