2014年度/早稲田大学政治経済学部国際政治学科/中国に青空を取り戻したい
2014年度【合格体験記】鄭圓圓さん
中国に青空を取り戻したい
早稲田大学政治経済学部国際政治学科
鄭 圓圓さん
受講校舎: 渋谷校
出身高校: 非公開
合格大学: 早稲田大学
志
中国に青空を取り戻したい
志を教えてください
在日中国人である私は、帰省するたびに環境汚染が進む中国を見て、自分のルーツが汚されていく気がしていました。日本による中国の環境汚染への批判を聞くたびに、心が痛みました。
日本ではPM2.5を始めとする悪影響ばかりが報道されることによって、日本人が中国への不満を言っている様子をよく耳にします。その度に、私は自分が中国人であることを恨みました。自分の故郷である中国が、もうひとつの故郷である日本に否定されているようでとても辛かったんです。
両国のアイデンティティを持つ自分が中国に青空を取り戻し、日中関係を良好にするために何かしたい。そう強く想うようになりました。
なぜそれを思うのか
私にとっては日本も中国も大切な故郷
青空を取り戻したいと思ったきっかけを教えてください。
私にとっては日本も中国も大切な故郷であることに変わりありません。中国では、経済発展を最優先し、安価で環境に悪い生産方法を選択してきた結果、環境汚染が年々深刻になってきています。
日本も高度経済成長期の時は様々な公害を引き起こしてきました。しかし、環境技術の開発や法整備により日本は青空を取り戻し、世界トップレベルの環境技術を保有するようになりました。日本の技術を用いれば、きっと中国の環境問題も解決できるのではないかと私は思いました。
そして両国の架け橋として私自身が中国の環境汚染問題解決に取り組んでいきたいと考えるようになったんです。
何をやるのか
日本の環境技術を用いて、中国の環境問題を解決したい
環境問題をどのように解決していきたいですか?
両国の架け橋になるために、私は環境経営コンサルタントとして日本から中国はの環境技術移転を促進させたいです。
中国では、国民における環境意識は変わりつつあり、環境技術の需要は年々増加してきています。しかし中国では環境技術が発展していないため、中国のエネルギー効率は今もなお非常に悪いのが現状です。
また、中国では知的財産権に関する法整備が不十分であるため、日本の企業は技術の流出による自社優位性の崩壊を恐れ環境技術を移転することを拒んでいるのです。日本の環境技術が高価格であることも、低価格競争が進む中国へと進出するうえでの弊害になっています。
「中国に青空を取り戻したい」という私の構想を実現させるためには、これらの課題解決方法を考えていく必要があるんです。
どうやってやるのか
Win-Win-Winの関係を作りあげる
具体的なプランはありますか?
環境経営コンサルタントの立場から高度な環境技術と経験を持つ日本企業と、それらを必要としている中国企業を結びつけたいと考えています。
高度な技術を持ちながらも国内市場で伸び悩んでいる日本企業と環境保護を促進しようとしている中国政府、低価格での生産が可能なノウハウを持つ中国企業の3つを結びつけ、Win-Win-Winの関係を作りあげたいと考えています。
また、同時に中国政府が知的財産権保護を強化させるために打ち出している法律についても日本企業に知ってもらい、日本の技術が十分に守られることを伝えていきたいと思っています。
そのために大学でこれからやること
技術移転の実現可能性と環境経済学を学びたい
大学での目標を教えてください。
私は大学で3つのことを学びたいと思っています。
1つ目は、日本と中国の企業を仲介するための企業戦略です。
2つ目は現在の中国の環境情報についてです。
3つ目に、技術提供の方途についてです。
この3つを中心に大学で勉強し、国を超えたコンサルティング技術を持った、環境経験コンサルタントになりたいです。そして将来、日本の環境技術提供によって日中関係が良好なものとなってほしいと思います。
ルークス志塾に一言
最後に、塾生に一言!
私はルークス志塾を通して、社会に対する考え方が変わり、視野が広くなったと思っています。
今まで高校では出会ったことのないような高校生と塾で出会い、自分が持たない考え方を持つことができるようになりました。私は一般入試も視野に入れて総合型選抜(AO入試)に挑みましたが、一般入試の勉強とは違った楽しさが総合型選抜(AO入試)にはあり、人間としてあらゆる面で成長できたと思います。