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【FIT】志望理由書の3つのコツ

慶應法学部FIT入試合格を目指す方へ!志望理由書の「3つのコツ」を「合格者の実例」から解説します。

目次(ページ内リンク)

FITの志望理由書は合格者から学ぶべし

志望理由書の対策をする生徒

こんにちは、ルークス志塾webチームのおーしろです。

この記事を見つけてくれたということは慶應FIT入試を受けようと思っているが、
「FITの志望理由書って2000字もあるから何を書いたらいいの?」
「合格者の志望理由書を参考にしたい!」
と悩んでいるのではないでしょうか?

たしかに、志望理由書は
・学校に合格者の志望理由書があまりない。
・参考書を読んでも書き方の形式しか書いていない。
ということが多く、結局何を書いたらいいの?となってしまうこと多いです。

そこで、このページでは慶應FITの志望理由書を
・慶應FIT入試で学生に求められるポイント
・合格者の志望理由書を分析
しながら解説していきたいと思います!

慶應FITの合格者の書類を見て、大学の傾向や合格するための志望理由書の書き方をしっかり学びましょう!

慶應法学部がFIT入試で学生に求める2つポイント

FIT入試2つのポイント

志望理由書を書く前に、慶應大学がFIT入試において学生に求めるポイントを確認しましょう。学生に求めるポイントを知ることにより、志望理由書をどう書いていくべきか見えてくるからです。

まず、慶應法学部のアドミッションポリシーを見てみましょう。

法学部では慶應義塾の建学の精神を理解し、国際的な視野に立ちつつ、新しい社会を創造し先導する気概を持つ人材を求めています。この使命の実現のため、知的好奇心・個性あふれる学生を選考する入試制度、すなわち一般入試、帰国生入試、留学生入試、指定高校長推薦入試、そして自己推薦形式でのFIT入試といった多様な入試制度を設けています。なお、FIT入試では地域ブロック枠を設定した方式も行われています。

慶應法学部公式HPより

アドミッションポリシーとこれまでの慶應FITの合格者を見て思うポイントは2つ。
1.社会を良くしていこうという公共性
2.国際的な視野を持つこと

ここで言う1.の公共性とは「色んな視点に立って、人を思いやる力」ということです。法律や政治は、社会を良くするためのものです。つまり、様々な視点から問題を捉え、人を思いやることができる利他の心が必要です。

2.の国際的視野は、慶應義塾大学創設者の福沢諭吉の精神に表した「独立自尊」の中の「真にグローバルな学塾たれ」という言葉にも表されています。慶應義塾では、グローバル化が進む現代、日本という枠組みから飛び出し、大きな視点から物事を捉え解決していく人材が求められています。書類審査を通過する志望理由書を作成するには、この2つのポイントを意識していく必要があります。

慶應法学部FIT入試で刺さる!志望理由書の書き方「3のコツ」

志望理由書の書き方を学ぶ生徒

それでは、
1.社会を良くしていこうという公共性
2.国際的な視野を持つこと
のポイントを踏まえ、FITの志望理由書の書き方のコツをお伝えします。

①自分がやりたいことと公共性のバランスに気をつける

志望理由書には「自分の将来やりたいことを書いていく」必要があります。
しかし、やりたいことが明確でも「私は〇〇がしたいから、慶應大学法学部に入りたいです!」という「自分の目標でいっぱいになってしまってはいけません」

その中に、社会のため・人のため、という公共性も加えて書くことが大切です。つまり、「自分の目標」+「社会のため人のため」というバランスを意識して書いていきましょう。

②自分の体験から社会的意義の大きいテーマを設定する

FITの志望理由書では、「自分の経験から社会的意義の大きいテーマを設定する」ことが大切です。

例えば、ある生徒は福島に在住中に東日本大震災を被災しました。その後、国から支援を受けますが、地域により支援の格差があり、政府の対応に疑問を持ったので、解決したい。というようにテーマを設定しました。

このように、「自分が弱者になってしまった」「弱者を救いたいと思った」という経験から社会的意義の大きいテーマを解決したい、ということを書けるとよいです。

また、グローバルなテーマは社会的意義がとても大きいので、テーマとしては強いです。ただし、必ずしもグローバルなテーマでないと受からない、ということではありません。

③深い問題分析と解決策の提示

テーマを設定したら「その問題がどうして起きているか」「どのように解決していくか」を書くことが重要です。ただ「解決は困難です」と安易に言ってしまってはいけません。「何があって問題解決が難しいのか」論理的に考えていく必要があります。

このとき、「この視点から見れば正しいが、この視点から見れば正しくない」というような多様な視点で考えることが大切です。そして、解決のために具体的に慶應大学で何を学びたいのか、と書いていくといい志望理由書に仕上がります。

合格者の志望理由書で解説します

生徒の発表を聞く塾長

では、3つの書き方のコツを意識しながら、慶應FIT合格者の志望理由書を見てみましょう。ここでは、志望理由書の一部分をを抜粋して解説していきます。

志望理由書の全文

こちらに合格者の志望理由書の全文を載せておきます。
また、全文の後に、本文を抜粋して解説をしていますので、「解説だけみたい!」という方は、次の見出しへ進んでください。

私は政治家になりたい。そして、人々が夢や目標を持つことのできる社会を作りたい。よって、慶應義塾大学法学部政治学科への進学を強く希望する。

去年の冬、いつものように登校していると、ワイシャツを着た男性が道端で寝ていた。それ以来、日を追うごとにそこで寝泊りする人は多くなり、多いときには数十人を見かけるようになった。私はこの光景を見て、世界金融危機によって多くの労働者が解雇されているという報道を思い出した。

12月末には都内で、ボランティア団体が派遣切りにあった人を支援する「年越し派遣村」が設置された。そこには、職を失い、最低限の生活を送ることができない、五百人もの人々が集まった。北九州市で実際に私が見た現象が、全国的に起こっていたのである。私は、一部国民の最低限の生活さえも守ることのできない今の日本の制度は、どこかおかしいのではないかと感じた。

これをきっかけに、私は社会保障に強い関心を抱くようになり、自分の住む小倉北区の52歳の男性が孤独死した事件を知った。そこで、北九州市の財政や社会保障の実態について詳しく調べてみると、市は深刻な財政状況であることがわかった。公園の一斉整備や、大規模な公共事業を積み重ねたことで、わずか十年で借金が倍増し、さらに、国の財政逼迫により地方交付金も削減されていたのだ。少子高齢化による社会保障費の増大も加わり、市の財政はまさに火の車であった。そこで、あろうことか、市政は生活保護を必要とする人々への受給を一方的に打ち切っていたのだ。

全国的にも、財政状況が厳しい自治体ほど、生活保護の打ち切りは顕著に見られる。北九州市は、道端で寝泊りしていた人どころか、生活保護受給者の命すら助けられない状況に陥っていた。この事件で亡くなった男性は最後に、「おにぎり食べたい」と書き残していた。国民におにぎりひとつ与えることができないのか、人が一人死んでしまうまで放っておくのかと、私は今の日本の政治に絶望した。今こそ、この国の社会保障制度を変えなければならない、そう強く思った。

私には、北九州市は日本全体の縮図のように見えた。なぜなら、税金の無駄遣い、少子高齢化、積み重なった莫大な借金などの多くの問題が、今、国が抱えている問題と重なるからだ。このままでは、全国で貧困に苦しむ人たちが続出してしまうのではないだろうか。

江戸時代に、現代の日本と同じような課題に直面した人物がいる。米沢藩主の上杉鷹山だ。彼の就任当時、藩はすでに収入の六年分の借金を抱えており、社会保障も機能していなかった。鷹山はまず、大胆な人員整理で歳出を削減し、産業育成のために農地開発を行い、藩を増収の方向に導いた。さらに、教育のために新たな学校を設立し、家柄に関わらず学問を教え、数多くの優秀な技術の担い手を育てた。破綻寸前であった藩財政は立ち直り、藩は医師を雇い医師不足を解消させ、社会保障の充実にも力を入れた。口減らしのために山に捨てられていた老人たちには、鯉師という職業を与え、老人も自ら稼ぎ手として社会復帰するきっかけを与えた。
また、子供を育てられなかった窮民には育児資金を投資し、間引きを根絶した。これにより、自身の夢や目標を持つことさえできない環境にいた人々の選択肢は広げられ、この時代には珍しく、自己決定の機会が与えられたのである。

最近では、国民の支払う税金が、公務員の人件費や公共事業費に消えてしまっている。農業は衰退し、育成に多額の費用がかかる医師は、全国的に不足している。また、教育に関しては、各家庭の経済状況によって大きな学力格差が生まれていることも否めない。高齢者についても、働きたいという意思があるのにも拘らず、働き口が追いついていない。

当時と現代を単純比較することはできないが、私は鷹山の様に、政治革新、産業育成、人的投資の三つの政策を柱とし、日本の財政を立て直した上で、予算の配分を健全化させ、社会保障が充実した社会を、現代で実現させたい。

①自分がやりたいことと公共性のバランスに気をつける

冒頭で

私は政治家になりたい。そして、人々が夢や目標を持つことのできる社会を作りたい。よって、慶應義塾大学法学部政治学科への進学を強く希望する。

文末では

私は鷹山の様に、政治革新、産業育成、人的投資の三つの政策を柱とし、日本の財政を立て直した上で、予算の配分を健全化させ、社会保障が充実した社会を、現代で実現させたい。

全体を見ても、「自分が政治家になりたい理由が、日本をよくするために」ということが伝わります。このように、独りよがりの志望理由書にならないように、「社会のために、人のために」という意識を忘れずに書いておきたいです。

②自分の体験から社会的意義の大きいテーマを設定する

次のような体験から、政治家を志したきっかけを書いています。

去年の冬、いつものように登校していると、ワイシャツを着た男性が道端で寝ていた。それ以来、日を追うごとにそこで寝泊りする人は多くなり、多いときには数十人を見かけるようになった。私はこの光景を見て、世界金融危機によって多くの労働者が解雇されているという報道を思い出した。

北九州市で実際に私が見た現象が、全国的に起こっていたのである。私は、一部国民の最低限の生活さえも守ることのできない今の日本の制度は、どこかおかしいのではないかと感じた。

今回は「社会的弱者を見た経験」から、政治家を志し、さらに「日本の社会保障制度の改正」という社会的意義の大きいテーマを設定しています。

③深い問題分析と解決策の提示

問題分析の部分では

そこで、北九州市の財政や社会保障の実態について詳しく調べてみると、市は深刻な財政状況であることがわかった。公園の一斉整備や、大規模な公共事業を積み重ねたことで、わずか十年で借金が倍増し、さらに、国の財政逼迫により地方交付金も削減されていたのだ。

このように、「なぜ財政が悪くなったのか、生活保護を必要とする人が保護されなかったのか」というように問題をしっかりと分析しています。

また、解決策を提示する際に

最近では、国民の支払う税金が、公務員の人件費や公共事業費に消えてしまっている。農業は衰退し、育成に多額の費用がかかる医師は、全国的に不足している。また、教育に関しては、各家庭の経済状況によって大きな学力格差が生まれていることも否めない。高齢者についても、働きたいという意思があるのにも拘らず、働き口が追いついていない。

というように、様々な視点から財政の問題を捉えています。このように様々な側面から問題や解決策を考えていくことが大切です。

慶應法学部FIT入試の志望理由書を書く上で大切なこと

志望理由書を書く生徒

まとめると

①自分がやりたいことと公共性のバランスに気をつける
②自分の体験から社会的意義の大きいテーマを設定する
③深い問題分析と解決策の提示
が慶應FITの志望理由書を書く上で大切なことになります。

しかし、このページで紹介したのは「あくまでも他人の志望理由書です」。
あなた自身のオリジナリティーのある志望理由書を作るためには、「合格者の志望理由書をたくさん見て学び、自分の目標を明確にしていく必要があります」。
そして、合格する志望理由書を作り上げるためには1人では難しいと思います。

ルークス志塾には参考にすべき合格者の志望理由書がたくさんあります!

合格者の集合写真

もし不安なら、合格者の志望理由書をたくさん見て学ぶ必要があります。
ルークス志塾は10年分の合格者の志望理由書があり、慶應FITに合格した人の書類や二次面接の情報もたくさんあります。(その数なんと、200人以上合格者の書類があります!)

今年度は定員160名のFIT入試に65名合格者がでました!なんと2.5人に1人はルークス志塾生ということになります。

無料相談会では、実際に志望理由書をお見せすることもできますので、慶應FIT入試を突破したい人は一度ルークス志塾にお越しください!

この記事を書いた人

大城 翔平のアバター 大城 翔平 Loohcs志塾柏・名古屋・仙台校校舎長

Loohcs志塾柏、名古屋、仙台校の校舎長、webチームにも所属。浪人生活を経て、東京学芸大学→同大学院に進学。在学中は「教育に必要なことはなんだろう」と休学して日本中を旅しながら考えたことも。卒業後、某大手予備校に勤務し、大学受験のアドバイス・サポートを行う。コピーライター養成講座受講、宣伝会議賞も受賞経験あり。