女子美術大学
女子美術大学の総合型・学校推薦型選抜
〜入試の特徴と対策のコツ・各学部の出願条件〜
女子美術大学
Joshibi University of Art and Design
※大学によりスケジュールや入試内容が年度によって変更になる場合がありますので、必ず公式サイトも確認しましょう。
女子美術大学の総合型・学校推薦型選抜の特徴
選抜の全体感
女子美術大学芸術学部では、総合型選抜を実施しており、第一次審査では提出書類、第二次審査では体験プログラムと課題等持参による面接を基に審査を受けます。
提出書類では学業成績に加え、課外活動の状況や文章表現力が重視され、面接では課題への理解度や姿勢などが重視されます。
試験スケジュール
総合型選抜入試・学校推薦型選抜入試の難易度と大学のレベル
立教大学の偏差値は35.0〜50.0です。
女子美術大学に合格するための対策のコツ
理念やアドミッション・ポリシーから分かること
女子美術大学の建学の精神は、女子による美術教育を通して、女性の自立と社会貢献を促すことにあります。アドミッション・ポリシーでは、美術・デザインに深い興味を持ち、専門家として活躍することを目指す人、芸術によって社会に貢献し自立したいという意欲ある人材を求めています 。
求める資質・能力としては、芸術に対し自由で柔軟な考え方を持っていること、対象をよく観察し理解する眼を持っていること、問題意識を持ち自ら考える姿勢を持っていること、個性を素直にのびのびと表現できることが挙げられています 。
入学者選抜方針では、多様な個性を持つ人材を受け入れることを目的とし、学力の3要素である「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を重視し、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を含めて総合的に優れた人材を求めていると記載されています 。
女子美術大学は、美術・デザインに対する深い興味と、社会貢献への意欲を持ち、自ら考え、表現する能力のある学生を求めていることが分かります。また、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ姿勢も重視されているため、個性を活かしつつ、協調性も持ち合わせた学生が求められていると言えるでしょう。
他大学との併願はできるか?
女子美術大学の総合型選抜では他大学との併願ができません。自分の志望する選考をよく検討してから出願しましょう。
オススメの受験方法と入試の種類
女子美術大学の総合型選抜における合格の鍵は、提出書類の質を高めることにあると考えられます。
特に「志望理由・活動報告書」、「キャリアイメージシート」、「自己アピール資料」などの書類は、1次審査の評価基準となるため、これらを高いレベルで仕上げることが非常に重要です。
2次審査では、体験プログラムと課題等持参による面接が実施され、事前課題に関する理解力や取り組み姿勢、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、修学意欲、目的意識などが重視されます。
学部・専攻によって内容が異なるため、受験する専攻の課題内容と持参物を事前に確認し、戦略的な対策を立てることが合格への鍵となるでしょう。
なお、女子美術大学の総合型選抜の募集人員は、一般入試と比較して少ない場合があるため、倍率については個別に確認が必要です。
学部別の出願条件と対策
※ページ上部の目次から学部別に辿ることで、目的の学部に関する情報に、ページ内リンクで直接辿ることができます。
美術学科
定員
190名募集の総合型選抜では、美術学科全体で合計30名を募集しています。
- 洋画専攻: 15名
- 日本画専攻: 3名
- 立体アート専攻: 2名
- 美術教育専攻: 5名
- 国際芸術文化専攻: 3名
出願条件
- 高校卒業または見込み
- 第一志望であること
入試内容
1次審査:提出書類(100点)
- 提出書類により総合的に判定されます。
- 学業成績に加え、課外活動の状況、文章による表現力などが重視されます。
- 提出書類は以下の通りです。
- 志願票
- 出願資格を証明する書類および学業成績証明書(出身学校長作成の調査書等)
- 志望理由・活動報告書(本学所定用紙)
- キャリアイメージシート(本学所定用紙)
- 自己アピール資料(A4サイズ1~5枚、内容は文章、写真、イラスト、賞状のコピー、資格証明など自由。表紙は本学所定。)
- 提出作品等に係る誓約書(本学所定用紙)
- 配慮希望申請書および診断書(特別な配慮を希望される方のみ)
- 出願要件を確認する書類(外国人留学生のみ。日本留学試験の受験票コピーまたは日本語能力試験の認定結果及び成績に関する証明書原本)
- 在留資格等確認のための書類(日本国籍を有しない方のみ。パスポート・在留カードコピー貼付用紙)
2次審査:体験プログラム・課題等持参による面接(200点)
- 事前課題に関する理解力や取り組み姿勢、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、修学意欲、目的意識などが重視されます。
- 試験場:相模原キャンパス(神奈川)
- 試験科目:体験プログラム・課題等持参による面接(10:00~、終了時間は受験者数により前後しますが、遅くとも17:30までには終了します。)
洋画専攻
- 課題:以下のテーマで作品を1点制作する。テーマ: 「となり」 *サイズはB3 (364×515mm) *鉛筆、木炭、ペンなどを使用して白紙に白黒で描くこと
- 体験プログラム:事前課題の発表及びディスカッション・実技体験 (鉛筆デッサン・作文)
- 持参物:課題作品、日頃制作している作品やデッサンなど (大きさ10~30号程度2点) ・ポートフォリオ (A4ファイル) 1冊 *ポートフォリオは、油彩、アクリル、水彩、デッサン、クロッキーなどの作品写真および実物作品 10~30枚程度をA4サイズのファイルにまとめたもの
日本画専攻
- 課題:以下A・Bそれぞれの条件で静物画を描く(点数は自由) モチーフ:りんごと金属製の道具(やかん、お玉など) <条件> A: モチーフを良く観察して着彩する B: モチーフを基に自由な発想で描く *サイズはF8~F10号程度
- 体験プログラム:実技体験(鉛筆デッサンまたは水彩画)
- 持参物:課題作品 ・これまでに制作した作品を5点以上、10点以内 ・水彩画やデッサンなどの作品をまとめた制作ファイル1冊
立体アート専攻
- 課題:以下①・②を制作する ①A3またはF6号以上のサイズの鉛筆または木炭デッサン2点 (モチーフは自由) ②手に持てる大きさの立体作品1点(素材自由)
- 体験プログラム:事前課題の発表およびディスカッション・作文
- 持参物:課題作品 ・日頃制作している作品や資料ファイル
美術教育専攻
- 課題:課題①「鉛筆デッサン」 3点 (B3サイズ、モチーフは静物) 課題②「小論文」 テーマ 「めざす美術教師像」 400字詰原稿用紙2枚に800字程度で記述する
- 体験プログラム:実技体験(水彩画)
- 持参物:課題 ・これまでに制作した作品(水彩画・デッサンなど3点程度) ・水彩絵の具用具一式 や資料ファイル
国際芸術文化専攻
- 課題:あなたの住む地域(市区町村)で、伝統的と思えるモノ (またはコト)と、新しいと思えるモノ (またはコト)をそれぞれ取り上げて、その地域の魅力や特色について発表する準備をする。発表方法:一人15分程度で、画像および発表資料を使って行う。
- 体験プログラム:事前課題の発表およびディスカッション
- 持参物:発表内容をまとめた要旨 ・発表に必要な資料 [パソコンを使用して発表する場合] 使用する資料はデータにし、USBメモリやDVDなどを持参すること。 *パソコンは大学で用意します。 [印刷した資料を基に発表する場合] A4サイズ以上の紙に印刷して持参すること ・その他自分自身の活動を説明できるような資料
デザイン・工芸学科
定員
220名募集の総合型選抜では、デザイン・工芸学科全体で合計37名を募集しています。
- ヴィジュアルデザイン専攻: 20名
- プロダクトデザイン専攻: 6名
- 環境デザイン専攻: 2名
- 工芸専攻: 9名
出願条件
- 高校卒業または見込み
- 第一志望であること
入試内容
1次審査:提出書類(100点)
美術学科と同様です。
2次審査:体験プログラム・課題等持参による面接(200点)
- 美術学科と同様です。
- 試験場:相模原キャンパス(神奈川)
ヴィジュアルデザイン専攻
- 課題:以下のテーマ・条件で作品を制作する (点数は自由) テーマ:「顔」 <条件> ・画面の中に、タイトルを入れること。 ・用紙サイズ: B3 (タテ・ヨコは自由) ・表現方法(具象、抽象、画材、手法等)は自由
- 体験プログラム:実技体験 (デザイン実習)
- 持参物:課題作品 ・これまでに制作した代表作品や作品ファイル(内容・点数は自由)
プロダクトデザイン専攻
- 課題:『夏を快適にする“モノ”』というテーマから、各自が自由に発想し、その『モノ』の「アイデア」 や「イメージ」を、スケッチや図、文章などで、以下1~5の条件内で、自由に表現する。 <条件> 1. 発想する「モノ」 はテーマ内で自由に設定する 2. 表現技法は自由とするが、必ずフリーハンドで、F6サイズのスケッチブックに描く (写真や印刷物の貼付は不可) 3.表現画材(鉛筆、マーカー、色材・・・など)は自由とするが、厚みが出るものや、極端に 汚れるものは避けること 4. 各ページの右上部に、作業をおこなった日付を明記する 5、必ず、自分だけの発想、表現作業でおこなう
- 体験プログラム:実技体験(デザイン実習、プレゼンテーション)
- 持参物:課題作品 ・各自の制作した作品や写真ファイル (鉛筆デッサン・平面構成・立体構成など内容・点数は自由) ・鉛筆、消し具、カッター、定規 ・その他課題のプレゼンテーションに必要と思う道具があれば持参する
環境デザイン専攻
- 課題:興味・関心がある建物(例えば住宅・集合住宅や寺社、駅舎、美術館・図書館等の公共建築、あるいは 物販店 ・飲食店などの商業施設など)、空間ディスプレイなどのインテリア、公園や町並みなどの屋外 などを1か所選択し、考察レポート (簡単なスケッチもしくは写真を含む)を作成する。その空間 の 概要(名称や所在地、デザイナーなどの基本情報)、その場所を選んだ理由を説明して、その空間 の 良い点や悪い点などをスケッチや写真を参照しながら具体的に考察すること。 * スケッチ等の表現は鉛筆または着色等自由。 * サイズはA3程度とする。
- 体験プログラム:実技体験 (ケント紙を使用した空間造形)
- 持参物:課題作品 ・これまでに制作した作品や写真ファイル(内容・点数は自由)
工芸専攻
- 課題:≪鉛筆デッサン≫ ①B3画用紙を縦位置で使用し、ユリの花を1輪描く。(1点) ②B3画用紙を横位置で使用し、トイレットペーパー (無地白地のもの)を描く。(1点) *巻きを先端20cm程ほどいて配置し描くこと。 ≪彩色課題≫ B4ケント紙を横位置で使用し、ストライプを描く。(1点) 注意:はじめにB4ケント紙の中央に、縦6cm、横25cmの長方形を配置しなさい。 次に、その長方形の中に「未来」のイメージで、縦の直線ストライプのみを用いて 色彩構成しなさい。 また、以下のことを厳守すること ・5色以上使用すること ・分割した面は1色で塗ること ・曲線を使用しないこと ・面の中に、絵画的な表現をしないこと ・アクリル絵の具を使用すること
- 体験プログラム:実技体験 (鉛筆デッサン)
- 持参物:課題作品 ・これまでに行ってきた活動や、鉛筆デッサンを含めた作品ファイル1冊 (A4クリアファイル) *作品数は10点までとする。 ・鉛筆(硬軟各種)、消し具、その他必要な用具 (パネル、カルトン、フィキサチーフ、クロッキー帳は使用不可)
アート・デザイン表現学科
定員
160名募集の総合型選抜では、アート・デザイン表現学科全体で合計41名を募集しています。
- メディア表現領域: 19名
- ヒーリング表現領域: 8名
- ファッション表現領域: 6名
- スペース表現領域: 4名
- クリエイティブ・プロデュース表現領域: 4名
出願条件
- 高校卒業または見込み
- 第一志望であること
入試内容
1次審査:提出書類(100点)
美術学科と同様です。
2次審査:体験プログラム・課題等持参による面接(200点)
- 美術学科と同様です。
- 試験場:杉並キャンパス(東京)
メディア表現領域
- 課題:五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚) をテーマに、作品を2点制作する。 *表現方法は自由。
- 体験プログラム:実技体験 (メディア表現実習)
- 持参物:課題作品 ・自分自身の活動を説明できる代表作品や作品ファイル (種類・形式・点数は自由)
ヒーリング表現領域
- 課題:《課題1 文章課題》 日本の現代社会では、様々な状況下で人に与える「継続的な重いストレス」が問題視されています。 こうしたストレス社会においてアートやデザインは、どのような役割を果たし、何ができるのか、 その可能性についてあなた自身の考えを自由に述べ、A4サイズの用紙に800字程度でまとめなさい。 《課題2 企画または作品表現》 あなた自身が企画側や表現者の立場になって、「現代社会においてストレスを軽減するためにアート やデザインが果たす役割と具体例」について考えてみてください。 その場合、どのようなアートやデザインが必要か、そしてそれをどのように使うかを検討し、具体的 な企画提案または作品によって表現しなさい。 *企画案の場合の注意事項 ①B3イラストボードに表現。企画内容、イメージが伝わる図を必ず入れなさい。 ②表現材料は、アクリル絵の具、ガッシュ、色鉛筆、マーカーなど自由とします。 ③必要に応じて説明文を入れなさい。 *作品の場合の注意事項 ①平面表現、立体表現その他自由に表現しなさい。 壁画など実際は大きなサイズになる作品は、縮小した原画の提示で可とします。 ②素材は自由です。 ③簡単なコンセプト文 (B5サイズ)を添付しなさい。
- 体験プログラム:事前課題の発表およびディスカッション、企画課題制作
- 持参物:課題1および課題2 ・自分自身の活動を説明できる代表作品や作品ファイル ・鉛筆、色鉛筆12色~24色
ファッション表現領域
- 課題:課題1:あなたが、想像・考えている・意識している「なりたい自身のイメージ (内面的、外面的な意 味を含む)」を、コラージュ、ドローイング、または、両方の手法を用いて自由に表現しなさい。 *人は、自身が理想とする自分に近づくために、さまざまな事を学び、体験して、新たな自分 に合う衣服や装飾品をはじめとするファッションを用いて、自身の表層を変化させ、同時に 心や気持ちを高揚させることで、豊かな生活を創出しています。 条件 1B3サイズの厚紙 (ケント紙や画用紙)やボードを使用し、画面はタテ・ヨコ位置のどちらで も可とする。 ②コラージュ・ドローイングに用いる材料・素材・画像は特に制限しないが、服・アクセサリ ーなどのファッションおよび人物の顔写真の画像は使用せずに制作すること。 ③PCやタブレットのみで制作することも可とするが、B3サイズの用紙に印刷して持参する。 ④作品の向きに合わせ裏面右下に氏名を記入すること。 課題2:課題1に表現したあなた自身のイメージを400字程度の文章で説明した「コンセプトシート」 と、課題1の制作後に「自身が感じたこと、制作して良かった点、反省点」をまとめた「振り 返りレポート」を作成しなさい。 条件 ① それぞれA4用紙1枚でまとめること。 ②PC、タブレット、スマートフォンのアプリケーションおよび手書きのどちらでも可とする が、手書きでない場合は印刷して持参すること。
- 体験プログラム:実技体験 (デザイン実習、プレゼンテーション)
- 持参物:制作した課題作品の実物 (1点) ・コンセプトシート (A4用紙1枚) ・振り返りレポート (A4用紙1枚) ・自分自身の活動を説明できる代表作品や作品ファイル (種類・形式・点数は自由)
スペース表現領域
- 課題:自分の好きな「空間」や「場所」の写真を3枚撮影する。(自分が「空間」だと思えるものであれば、被写体はなんでも構いません) それぞれA3サイズの用紙に印刷し、持参すること。
- 体験プログラム:事前課題の発表およびディスカッション
- 持参物:課題作品 ・自分自身の活動を説明できる代表作品や作品ファイル (種類・形式・点数は自由)
クリエイティブ・プロデュース表現領域
- 課題:これまで最も力を入れて活動してきたこと (学校の授業以外)について、5分以内でプレゼン テーションできるよう準備すること。 *表現方法は自由。
- 体験プログラム:事前課題の発表およびディスカッション
- 持参物:各自のプレゼンテーションに必要なもの (CD、DVDを再生できる機材は大学で準備可)
共創デザイン学科
定員
60名募集の総合型選抜では、共創デザイン学科全体で合計15名を募集しています。
出願条件
- 高校卒業または見込み
- 第一志望であること
入試内容
1次審査:提出書類(100点)
美術学科と同様です。
2次審査:体験プログラム・課題等持参による面接(200点)
- 美術学科と同様です。
- 試験場:杉並キャンパス(東京)
共創デザイン学科
- 課題:課題1:自分視点のニュースリサーチ 以下の手順に従って作成する。 ・最近気になったニュースを3つ選ぶ。 ・選んだニュースを、それぞれ1枚の紙面に、イラスト、キーワード、文章などを用いて、 自分の言葉や表現で自由にまとめる。 *用紙の種類は自由。サイズはA4以上とする。 *1つのニュースについて1枚とし、計3枚を作成。 課題2: ポートフォリオの作成 ・クラブやボランティア活動の記録、留学経験、自身で制作したデザイン・アート作品 デッサンの写真など、自分自身の活動を説明できるようにまとめる。 *A4サイズ以上のファイル1冊
- 体験プログラム:体験授業(当日与えられた課題をボード (A3) にまとめ、プレゼンテーションする)
- 持参物:課題1および課題2 ・筆記用具(カラーヘン、色鉛筆などの使用も可とし、色数は自由とする) ・希望者は実物作品 (自身で運べるもの3点以内)の持参も可とする。
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