【合格書類】代々木キャンパス/慶應大学SFC総合政策学部/総合型選抜(AO入試)合格(5期 宇都宮)
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第35回は、Loohcs志塾代々木キャンプから慶應義塾大学総合政策学部(SFC)総合型選抜(AO入試)に合格したLoohcs志塾5期生・宇都宮胡桃さんの志望理由書です!
荒れた土肌、えぐられた大地、丸裸にされた山たち…森林伐採によって露わになったマレーシアの大地が、 何十キロにも渡って私の眼下に広がっていた。飛行機や車の窓から目に飛び込んできた森林伐採の現場と、 そこから聞こえてきた地球の悲痛な叫びを、私は一生忘れない。私は将来、人々が自然資源を使い果たそう としている現状を、WWFのスタッフとして変えていきたい。「持続可能な開発」を企業と自然の関係を見 直すことで展開させたいのだ。
沢山の山々が連なる豊かな自然の中で生まれ育った私は、高校1年生の時にテレビで見た光景に驚愕した。 その番組は、森林開発による被害が深刻なマレーシアのボルネオ島と日本企業の責任問題についてだった。 あまりの悲惨さに目を疑った私は、その状況を実際に見てみたいと思い高校2年生の春にNPO団体の元でマ レーシアワークキャンプに参加することを決意した。番組の中で見たマレーシアのボルネオ島を実際に訪れ、 そこで見た光景はテレビで見た映像を遥かに超える凄まじいものだった。そこにあったはずの木々は容赦な く抉り取られ、ブルドーザーによって踏み潰された道が延々と続いていた。しかも、開発された痕は数か所 ではなく見渡す限り無数に存在していたのだ。「本当にここがかつて、アマゾンと同じく『地球の肺』と呼 ばれていたボルネオ島なのだろうか。」私が唖然としている間にも焼畑を暗示する黒い煙が空に向かって登っ ていった。今日もまた一つ、どこかの森が消えていくのだろう。マレーシアでこの光景が当たり前になって いるのが、私はとても悲しかった。
マレーシアでの森林伐採の現場を実際に見たことがきっかけとなり、私は失われていく自然資源への問題意 識を持つようになった。私たちが無限にあるかのように消費している自然資源は、もうすぐ底をつこうとし ている。それは、企業が無計画に開発を進め、無知の消費者がその商品を利用してきたことで生産源の自然 環境がボロボロになってしまったからだ。現に私が行ったマレーシアでは、40年で約50%の森林が失われた という。だからといって、私たち人間は資源を消費せずに生きてはいけない。それは、現代社会において自 然から生み出された資源は私達の生活を根本から支える、必要不可欠なものだからだ。では、環境を壊さず、 且つ私たち人類が生活を続けるには一体どうすれば良いのだろうか。
マレーシアのある村では、村人が限られたゴムの木から少しづつ樹液を取り、それをお金に換えて生活を繋 いでいた。村のゴムの木を削るだけ削って樹液を売ったならば、村の人たちはもっと良い暮らしができるだ ろう。しかし、それをしないのは、目先の利益だけを考えても資源が無くなれば後々の自分達が困るという ことが分かっているからだ。マレーシアに存在する2つの暮らし。一方は未来のことを考えて大切に資源を 利用する。もう一方は利益のことしか考えず、あるだけの資源を取り尽くそうとしている。将来どちらが生 き残られるかと考えたとき、その答えは明白だろう。環境を壊さず資源の消費を維持する方法を考えた時に、 村人の暮らしを見て辿り着いた1つの答えが、「企業と共に持続可能な開発を進める」という方法だ。持続 可能というのは企業にも自然にも当てはまり、自然環境に配慮して資源を持続させることが前提で、適切な 量の資源を売って企業も利益が得られるような仕組みのことだ。
この理想を実現する手段として、私はWWFに所属して、企業と自然がお互いに共存していける社会を作って いきたい。WWFは世界自然保護基金のことで、持続的な社会を作る為に多様な取組みをしているNGOだ。 その取り組みを知った私は実際にWWFを訪問し話を聞きにいった。スタッフの小林俊介氏によると、WWF では開発の方法に問題がある企業に交渉を持ちかけ、企業と自然資源が共存していける仕組みを一緒に考え て実行しているという。開発と資源の持続性を両立するのは非常に難しい問題だが、私は諦めることなく WWFの一員としてこの問題の解決策を追い求めていきたい。自然資源問題に関わる企業関係、地域への影 響など幅広い視野を身につけるためには、学問分野に捉われず自分に適した勉強ができるSFCは最高の学び 舎だ。環境情報学部では、ティースマイヤ教授のもとで開発による共同体への影響を学びその原因を探求し たい。蟹江教授のもとでは国際交渉力を養い、授業で何度も実践することで、WWFで政府や企業と交渉を する際の即戦力となりたいのだ。総合政策学部では、資源を手に入れるために犯罪を犯している企業を統治 するため、柳町教授のもとで企業問題を考えていきたい。私は自然資源の持続的な開発を進めることで未来 の子供達に資源を残し、明るい未来を切り開いていきたい。社会制度や利益などが複雑に絡み合う資源問題 への学びができるのは、環境情報学部と総合政策学部の枠を超えて自分の必要な学問を学べるSFCでしかありえない。だからこそ私はSFCという学問の聖地で、未来の為の持続的な資源開発の方法を模索していきた いのだ。
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